【レコードとわたし】五輪真弓 - 少女

‘72年オリジナル。ユニオンレコード新宿にて。

これについての思い出は「恋人よ」のところで「恋人よ」そっちのけで書いちゃったので割愛。まさかこれのアナログ買うとは思ってなかったからなあ。

最初にCDを聴いた時から思ってたけど、どことなくインディーズ感がある。キャロル・キングとチャールズ・ラーキーが参加の海外録音って金のかかり方と矛盾するんだけど。

どの曲もメロディが一本調子だからなのかな。それゆえアシッドフォークぽさも感じる。でも声は完全に出来上がってて、そのアンバランスさが面白い。この声がなかったら、つまらないメロディって思ったかも知れない。

まだ曲を作り始めて間もないのか、あまりメロディを紡ぐって事に興味がないみたいだ。それより、自分の声を楽器としてとにかく鳴らし切るのに注力してるように思える。そしてそれが成功してる。

あと世界観をとにかく伝えたいって熱が優先してるようにも思う。だから、実際は違うけど、別の人が書いた既存の詩に後から曲を付けたかのような、そんな印象をもってしまう。

ミヤケンおすすめの A-5 「汚れ糸」は、まさにそんな一本調子な感じがロック方面に振り切ってて、超かっこよい。こりゃすごいや。

それでも A-3 「少女」は別格で、曲として一回聴いたら忘れられない。タワレコの試聴機で初めて聴いた時の第一印象通り、ドラムがやっぱりいい。キックが大迫力だ。こりゃすごいやほんと。

ピース。

(2023/02/01)