【レコードとわたし】Newest Model - Cross Breed Park

‘90年オリジナル。堂々の2枚組。すごいな。というか当時でよくLP出たな。そんでよく買ったな自分。

1stは正直、普段洋楽聴いてる時と違う頭に切り替えて聴いてたと思う。ちょっとした頑張りが必要だった。こういっちゃ怒られそうだけど、音的には風変わりなビーパンってところは確かにあったと思うし。

ところが2ndは全然頭を切り替えなくて済んだ。感動したよ。浪人中に聴いてた1stと、新天地の大学で聴いてたこっちで、僕の受容力も全然違ったと思う。

意味がてんこ盛りの歌詞も、1stはてんこ盛り過ぎて曲からこぼれちゃいそうだったけど、こっちはメロディががっつり組み合って歌詞を受け止め切ってて、とても歌いやすかった。「杓子定木」なんてびっくりしたもん。とにかくいい曲ばっかりだ。

ラテンにしろトラッドにしろ、中川メロディはオーセンティックな音の方が合うと思った。

僕がいた音楽サークルでもこれは大ヒットして、みんな買ってた。練習の時に「乳母車と棺桶」を遊びでやったりもしたっけ。その場でコード取りながら。

スペシャルサンクスに松谷さんの名前があるけど、本人いわく、ファズ貸しただけだよ、とのこと。照れ隠しっすな。

3.11の原発事故から安保法制の流れの中で、「ひかりの怪物」の「やっと手を離し歩き始めた この怪物たちどこへ行くのか」ってよくわからない歌詞が急に思い出されたことがあった。ひかりの怪物って、民主主義ってことなんじゃないかって。

前から「乳母車と棺桶」のサビはジェファーソン・エアプレインの We Can Be Together っぽいと思ってたけど、こうなるともう曲調云々を超えて、根っこの話になった。

ピース。

(2022/4/12)