US盤’69年オリジナル。ユニオン新宿中古センターにて。
ジャケも盤も再発なんじゃないかと思うくらいのミント。でもそんなに高くなかった。ボロボロのプロモ盤の方がうんと高い。
アナログを買い始めて、バーズはとにかくこれが欲しいと思ってたんだけど、ちょうどいいのがなかなかなくて、一年以上かかってやっと見つけた。
大学に入るまで、バースといえばマッシュルームカット時代からロデオの恋人までしか知らなかった。浪人中に図書館で借りてきたベスト盤がそこまでしか収録してなかったから。
大学に入ったばかりの頃、OBの八景さんとバーズ話に花が咲いた時、「ロデオは、あそこまでカントリーになっちゃうとなあ」なんて事を言われて、聞かされたのがこのアルバムだった。
確かに、カントリーロックのカントリーとロックがちょうどいい塩梅で、バーズってこんなバンドなんだってびっくりした。
なんたって演奏がうまい。70年代ロックっぽさが溢れてて、素直に心からかっこいいと思った。バーズはもっと「オールディーズ」的文脈で聞いてたから、そりゃ驚くってもんで。
特にガンガディン。全く別のバンドみたいだった。まあ全く別のバンドと言っていいんだろうけど。
それとイッツオールオーバーナウね。これは痺れたなあ。ジンタの子守唄のアレンジはかなり意識した。っていうかパクった。
曲それぞれみんな粒揃いなんだけど、とにかく全体通した空気感が、大学生になったばかりの、目の前がキラキラしてたあの頃のサークル棟のそれなのだ。
八景さん、イージーライダーのバラードをしょっちゅう歌ってたからなあ。
そんなこんなでこのアルバムは、八景さんとの思い出と直結している。八景さんが亡くなった時に、このアルバムに因んだ曲を作りたいと思って、実際そうしたくらい。
河の流れ、海へとそそぐ。ザリバーフロー、イッフローツザシー。
ピース。
(2023-11-13)