【レコードとわたし】Ry Cooder – Paradise And Lunch

US盤’74年オリジナル。ユニオン新宿ロックレコードストアにて。

チキスキはそこら中にUSオリジナル盤が溢れかえってるのに、これはなかなか見ない。出たらどんな値段がつくんだろうと思ったら、大したことなかった。拍子抜けの勢いでお持ち帰りとあいなった。

初めて聴いたライのアルバムがこれ。大学生の時。マーブルシープ時代、ツアー中に車中でよく聴いた。という話はチキスキの時に書いた

ライ・クーダーは高校生の頃バーボンのアーリー・タイムズのCMに出ていたのを見て知った。ちょっとおしゃれなかっこした渋いスライドギターを弾くおじさんだった。

その後NHKのBSで放送された’80年代末だかのライブを見たけど、あっさりしててあまり面白くなかったんだよなあ。だから聴こうと思わなかった。

大学に入ったばかりの頃、’90年だな、カリフォルニア・スクリーミングってオムニバスビデオがあって、その中のライを大学の先輩の家で見たんだけど、弾き語りのジーザス・オン・ザ・メインラインが、そりゃあもうかっこよくて。

バンダナ頭にすっぽりかぶってもっさりした感じで、アーリー・タイムズのしゃれこいたおじさまと全然違う。きったないかっこしたあんちゃん風情。映像はこちら → *1

それでぐっと興味が湧いて、’90年、ちょうどワーナーのフォーエヴァーヤングシリーズで安くCDが出たばかりだったんじゃないかな。それならってんで買ったのが、これだった。

まあそんなことよりとにかくケルトナーだ。

それまでケルトナーはレオン・ラッセルやマーク・ベノの音源で聴いてたから、ここでの水を得た魚のような叩きっぷりにはびっくり。スチャラカでスットコドッコイなタイム感。スワンプ仕事だとこんな跳ねたリズムはあまりないから、改めてケルトナーファンになった。

CDで聴き倒して体に入ってるので、アナログで聴いての印象の違いが顕著だ。やはりアナログはパーカッションとかアコギとかの音がきらきらと絵として浮かぶようで、とてもいい。

特にケルトナーのバスドラの音の、ぽんっと空気を押し出してる感じ、こんなんだったのかって、最初に聞いてから30年経過して感動を新たにしている。

最後のアール・ハインズのピアノも、アナログだと最後まで聴いたご褒美のようにキラキラと響いて、とてもいい。

ギターにトレモロかけると、いの一番に Tattlerのイントロ弾いちゃうね。

ピース。

(2023-11-13)

*1:キリストが電話に出たぜ www.youtube.com