US盤’77年オリジナル。ユニオン新宿ロックレコードストアにて。
ジャコの名前を知ったのは、高校の同級生の三沢くんからだった。
彼は中学までフュージョンバンドでベースを弾いてたそうで、ずいぶんと早熟な中学男なわけだけど、飽きちゃったらしく高校に入ってからはやめたってことで、彼のプレイは一度も見たことはない。
ベースをやめたのには何か理由というか、どうも思うところあったらしく、ちょっとした遊び程度でリクエストしても彼は頑なに弾くのを拒んでたのだ。
でも彼の演奏を聴いたことはあった。ちょっとこれ聴いてみ?と言ってウォークマンのイヤホンを渡されて、耳に入れてみたら高中の曲(たしか「エピダウロスの風」だったと思う)のライブ音源だった。と思ったら、なんと、彼が中学の時にやってたバンドのものだというではないか。
すげー。
詳しい事は聞かなかったけど、女性コーラスの感じからすると、大人のバンドに凄腕中学男三沢くんが加入したって感じだったんじゃないかな。
てなことがありまして。なんでやめちゃったかねー。弾くとこ見てみたかったな。
そんな彼からはブラザーズ・ジョンソンやラリー・グラハムの名前を教わったので、三沢が好きなベース = チョッパーというイメージがあった。
だから、彼からジャコがすごいよって教わって(高校2年当時は’87年、ちょうどジャコが亡くなったばかりだった)、そんでHeavy Weather を買って聴いた時の拍子抜け感ったらなかった。
チョッパーやらないし。ペコペコした感じの音だし(多分初期CDならではだったのだと思う)。しかも高かったんだ、当時のCBSソニーのCDは。3,200円じゃなかったかなー。
まあその後もあまりボトムを支えない音を出すジャコはあまり好きじゃなくて、というかベースじゃないしもう、あれは。
ウェザー・リポートも、ミロスラフ・ヴィトゥス期の方が好きだった。マイルスのフィルモアから地続きな感じがしたし。
みんながジャコジャコいうから、なんか乗っかりたくなかったんだよねぇ。アンチ巨人みたいなもんで。
素直にやっぱりすごいんだなって思うようになったのは、30過ぎてからかなー。もう年取ると、天邪鬼とか逆張りとかの元気もねぇのですよ・・・。ジャコ、かっこいいじゃん。最高っす。
このアルバムだと最後のHavonaが一番好き。泣きそうになるくらい。
ピース。
(2023-07-04)