【レコードとわたし】Zappa / Mothers – Roxy & Elsewhere

US盤’74年オリジナル。ビザール期マザーズに比べてここらへんからは手軽に買える値段になってて嬉しい。

ザッパを聴き始めたのは遅くて、ルケーチの活動が活発だった頃。僕はギターじゃなくてトランペットで、ルケのホーンセクションはすっとこどっこいな感じだったので、初期マザーズの雰囲気が目標になって、大好きになった。そんなわけでザッパ全般を熱心に聴き始めたけど、もう30歳はとっくに過ぎていた。遅いよ。

何年ごろか忘れたけど、三軒茶屋グレープフルーツムーンでのルケーチのライブ。あの頃は元ペンギンハウスの斉藤さんがここに勤めてて、そのツテだったのかな。

漫ぶらぁ〜こと大西祥平くんとがたさんこと西形さんがお客さんで来てくれて、「竹内さんやっぱり歌った方がいいですよ」って大西くんが言ってくれたのが嬉しかった思い出。

終演後、そのままグレフルで飲むことになった。で、大西くんがザッパ好きなので、「最近やっと聴き始めたんだよねー、あの曲が好きこの曲がよかった」なんて話をしてたら、「それなら次はこれがいいですよ」と強く薦められたのが「ロキシー」だった。

それでもう夢中ですよ。ここからザッパ買いまくり速度が一気に上がった。

もともとは西形さんがジンタファンで、それでルケーチに遊びに来るようになったんだっけな。西形さんは西形さんで、80年代マイルスとか70年代エルヴィスとかが大好きな、ニッチな趣味な人で。

その西形さんと大西くんがやってたニュー漫画大学というサイトがこれまたすごかった。当時はブログなんてものはなくて、みんなHTMLをガシガシ書いて「ホームページ」を作ってたんだけど、彼のニュー漫画大学は、新規コンテンツをどんどん index.html に書き足していく方式だったので、更新のたんびにどんどん縦長になり、画像も貼ってあったからその内ブラウザでの閲覧に難儀するくらいの、激重サイトになってしまった。

その様子はWebアーカイブで確認できる。 https://web.archive.org/web/20030207034414/http://www15.u-page.so-net.ne.jp/wb3/oni/

その中でもよかったのが「マツケンサンバ」紹介ページ。これは index.html とは別にページが分かれてた(追記:どうやら記憶違いで、やっぱりindex.htmlにずらずらと書かれていたっぽい)。「コサキンでは1が取り上げられてたけど、1 より2の方が名曲、サンバあああってのばすところがいい」とかなんとか、大西くんのマツケンサンバへの熱い思いが溢れていた。

その時に実際にマツケンサンバを聴いて面白がってた記憶がある。まだあの頃はYoutubeはなかったから、多分そのページで音を聴いたんだと思うけど、Real Player とかそういう懐かしい音楽フォーマットでのストリーミング再生だったんじゃないかなあ。

その数年後、マツケンサンバが大ヒットした時は本当にびっくりした。大西くんといえばパンダラブーとかのイメージだから、彼が推したものがお茶の間に受け入れられるなんて思わなかった。

なんだか大西くんの話になってしまったが、うちの息子が赤ん坊の時、最初に発した言葉が「パンダラブー」(実際はわんばんぶーとかそんな感じだが)だったので、まあよい。

大西くんにもらったパンダラブーのうちわはいまだに大事に取ってある。

ピース。

(2023-05-16)

2023-06-03 追記

グレープフルーツムーンのライブは、ブランのアダチくんの企画「ロック裁判」だったと判明。

ブラン ライブレポート: 2004年6月19日(土) 第3回ロック裁判

対バン、ブランにスランキーサイドに突然段ボールってすごくない?

なんでも記録に残しておくもんだなあ・・・アダチくんは偉大だ。