【レコードとわたし】Frank Zappa – The Grand Wazoo

US盤’72年オリジナル。ギターレコーズ通販にて。

ワカジャワカはオリジナルを何度か見かけたけど、これは見たことない。通販サイトのDMで出てたのを発見、思ったより安かったのでポチった。インナースリーブがなかったけど、まあよい。

本当は The Mothers 名義なんだけど、そこらへんこだわると後から自分の記事を検索しにくいので、もうザッパ名義で統一する。

ザッパの中でもかなり回数聴いたんじゃないかな、これは。ザッパにはまった当時、ちょうどルケーチでホーンセクションとしての活動が真っ盛りだったので、ホーン多めの編成の曲をよく聴いてたんだった。

ザッパに限らず、ドン・エリスとか、ミンガスでも Let My Children… とか。まあルケーチはどっちかといえば、仲良しのみんなでガチャガチャやってる感じが初期マザーズぽかったけど。ルケーチをマザーズに例えてくれたの、確かギューンのスハラさんだったかな。嬉しかったな。

僕は21世紀過ぎてからサッパをちゃんと聴くようになった大遅刻野郎なので、まずは A-1 と A-2 が入れ替わった曲順にびっくりする。いや、前から知ってはいたんだけど、実際聴くと、初っ端から盛り上がらないこの曲順に改めて驚いた。

でも何度か聴くと、A-1 が For Calvin なのも、会場に客入れする雰囲気があって、なんだかいい気がしてきた。その後 The Grand Wazooで一気に盛り上がって A面が終了と、区切りがいいのも原因かも知れない。CDだとAB面の区切りがないから、曲順を入れ替えたんじゃないかと思えてきた。

調べると、’94年国内盤再発は旧来の曲順で、黄色い帯の’95年再発から入れ替わったらしい。ザッパは’93年に亡くなってるので、この改変が本人の意思によるものかどうかはわからない。

遺言があったのかも知れない。ゲイル(奥さん)の趣味という可能性もある。出る出ると言われつつずっと出ないままだったロキシーライブの映像が、ゲイルが亡くなった途端にサクッと発売された事があって、彼女の発言力はかなり大きかったのではないかと思う。

まあ調べればすぐに曲順入れ替えの意図は出てくるんだろうけど、あえてググらないでいるのも現代の趣味だ。

内容自体は、聴き馴染んでたのとさほど変わらないけど、やっぱりドラムの質感がいいと思った。あと’95年再発CDよりコンプ感が少ない気がする。

一時期ルケーチのメンバーだったNH氏が、Eat That Question のコーダでのホーンがワンノートでぱぱぱぱーって吹き続ける所を聴いて、1音なのか、これはすごい、すごい、って唸ってたのを思い出した。

これは勇気がないと出来ない事らしい。アレンジやる人は聴く所が違うなあと思ったな。懐かしい。

ピース。

(2024-01-11)