【レコードとわたし】Keith Jarrett - Treasure Island

国内盤'81年再発。新宿ディスクユニオン中古センターで580円。キースのアメリカン・カルテットのドンドコいう感じもアナログで聴いてみたかったので。

JTのところで、吉祥寺分家店長タワラさんにジェイムズ・テイラーと共に教わったのがキース・ジャレットって書いたけど、今日両方とも買ったのはたまたまで、図らずともタワラさんスペシャルになっちゃった。

マーブル練習の時に、早めに分家についたので、タワラさんと色々話してたんだけど、そのうちタワラさんはどんな音楽好きなんですかって話になった。そしたらいの一番に出てきたのがキース・ジャレットだった。

で、店のカウンターの中で、スタンダーズのライブのビデオ(月のジャケのやつ)の Rider を見せてくれた。これがねー、もう衝撃だったねぇ。ジャズなんだけど、今まで自分が好きで聴いてた音楽とひとつながりになってて。ああジャズって要するにアメリカンミュージックなんだよなって、そう思った。

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まあ見てるうち、タワラさんは「このドラムソロがねー、きっちり曲になってるんだよ、普通ジャズのドラムソロってどっかいっちゃうじゃん、この人はそうならないんだよ」ってキースじゃなくてディジョネット推しになってたんだけど。

その後すぐ買った生と死の幻想でこれまたショック受けて、フェイシング・ユーで泣いて、すっかりハマっちゃった。僕の人生の音楽体験の中でも、一二を争うくらいの重大事件だった。

いつだったか、タワラさんがキースのリーダー作以外の奴、マイルスとかチャールズ・ロイドとか聴いたけど面白くなかったって言ってて、やっぱりキースのキースらしいあのピアノが好きなんだろうな。タワラさんはピアニストだから。

数年前、分家が閉店すると聞いてたまらなくなって、ゆっくり話せるように有給まで取って平日の早い時間にタワラさんに会いに行った。餞別って事で、手持ちのアイアート・モレイラの「フリー」と、ケニー・ホイーラーの「ヌー・ハイ」を持って行った。

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この2つはキース参加作だけど、かなりリーダー作の雰囲気と近いので、タワラさん知らないだろうし、喜ぶと思ったのだ。

結局会ったらずっと思い出話やら、帰郷の事情やらの話で盛り上がっちゃって、このCDは渡しただけで聴かなかったんだけど、その場で聴いて感想とか聞いとけばよかった。

タワラさんどう思ったかなー。アイアートの Lucky Southern はカバーしてる人結構多い名曲だし、気に入ったんじゃないかなー。そうだといいな。

ピース。

(2022/05/07)