【レコードとわたし】James Taylor - JT

国内盤'77年オリジナル。ユニオンレコード新宿にて380円。帯なしライナーなしジャケもボロボロ。ラス・カンケルの音をアナログで聴いてみたかったので、安かったし買っちゃった。

マーブルシープは吉祥寺の分家で週二回練習があったんだけど、水曜と土曜だったかな、そんなわけですっかり店長のタワラさん始め店員さんとも顔馴染みだった。ジンタのドラムの英ちゃんも分家の店員として知り合った。

僕は学生で暇だったので、いつもみんなより少し早めにスタジオに来て、店員さんとくっちゃべるのが好きだった。そんな中で教わったのがタワラさんが大好きなキース・ジャレットと、ジェイムズ・テイラーだった。

もちろんスイート・ベイビー・ジェイムズは教養だからCDで浪人中に買って持ってたんだけど、まあ教養だからそれきり。でもこのJTのカセットテープをタワラさんからもらって、家で聴いた時の衝撃ったらなかった。なにこのパッツンパッツンなタイトなリズム・・・。超かっこいいんですけど。

ジェイムズ・テイラーは一番歌が上手いボーカリストってのがタワラさんの論で、まあ文句付けようがないよね、そう言われると。高い音が出るとか声がでかいとか、そういう定量化出来る巧拙じゃないところで、説得力がある。

タワラさんからテープもらった時は、ハンディマンって曲がいいんだよ、って言われてたし、もらった状態で再生するとハンディマンから始まってたので、僕はずっとA面とB面を逆さに聴いてた。自分でCD買って、いきなりどかーんとあのリフが出てきた時はびっくりしたよ。

分家はタワラさんの帰郷と共に閉店してしまった。タワラさん元気かな。

ピース。

(2022/05/07)

追記:分家はとなりと合わさって焼肉屋になりました。