【レコードとわたし】Yes - Going For The One

国内盤’77年オリジナル。これはエサ箱から救出したやつかな。外袋がないし。

勝手な妄想なんだけど、アラン・ホワイトって人はイエスのメンバーにあるまじき付和雷同型というか調整型人間なんじゃないか。特にクリス・スクワイアとの付き合い方がうまいというか。クリスを除くと、在籍期間は一番長い。

あと、プライドやら自己承認欲求みたいなのもどうでもいいと思ってるんじゃないか。

最初に Yessongs 聴いた時、まっさきに思ったの、「コレジャナイ」なんだよ。初期イエスはやっぱりブルフォードのドラムが強く耳に残るから、ちょっとニュアンス違うだけで「コレジャナイ」感がとても大きい。アラン・ホワイトはもう聴くだにコレジャナイ感がでかい。巧拙や良し悪しじゃない、単にコレジャナイ。

21世紀になってからの来日は2回見てるんだけど、やっぱり Yours Is No Disgrace とか、聴き倒してドラムがすっかり体に入ってるから、とにかくちょっとした違いでもやもやするんだよねー。そこはロールを入れてよ!そこゴーストノートが足らないよ!とか。

でも、それも含めて、アランいいぞ!って思っちゃうんだよ。基本うまいし。なんだろなー、実直に仕事をこなしてる感じとか。コレジャナイ感自体がエンタメになってて、ちょっと楽しみなんだよなあ。

エスの前はプラスティック・オノ・バンドやら「ジェシ・デイヴィスの世界」にまで参加してるし(最初見た時は目を疑ったよ)、基本は仕事人なんだろうな。

まだイエスは続くみたいだし、アラン・ホワイトにはこれからも達者でいて欲しい。

ピース。

(2022/4/11)

2022/10/23 追記

この文章の初出はinstagramfacebookで、2022/04/11。故にこのような締めの文章になっている。その1ヶ月後、5/26日にアラン・ホワイトは亡くなってしまった。

なんとなく、最後まで達者でいて、イエスを看取る人なんじゃないかと思ってた。寂しい。安らかに。